2013年7月25日 (木)

上から目線で安倍首相に「説教」 NY Times ‐相変わらず朝日新聞NY支局 世界をもっと知れ!‐

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(画像はイザ!より)


The New York Times(以下Times)は7月22日付社説で、安倍内閣が参院選で勝利したことを伝えた。しかし、その内容が相も変らず上から目線、かつ反日思想に溢れたものだったので紹介しておきたい。 

同社説は、「安倍氏は選挙結果を、ナショナリスティックな第二次世界大戦の歴史の修正、強硬な中国への主張、そして独善的な軍事行動のための憲法改正など、必要以上に右翼的な外交思想への支持だと見なすべきではない。今回の選挙は経済が論点だったのだ」、「もし安倍氏が賢明であるならば、農業分野の補助金削減、あるいは小売業や労働市場の規制緩和など、数十年も日本の成長を妨げてきた、政治的に最も難しい課題に新たに持ち得た権力を使うだろう」と主張。

そして、あくまでアメリカの利益に適うように日本の市場構造を変革せよと迫った上で、「中国との経済関係を継続したいのであれば、安倍氏は第二次世界大戦の傷口を擦るような真似を止めなくてはならない。それは、問題の元凶である戦犯が祀られた靖国神社を参拝しないことであり、軍備増強のために予算を使わないことである」としている。

これを読む限り、人民日報の記事と見紛うばかりであることを、良識ある日本人であれば理解していただけるだろう。まぁ、よくもこれほど手前勝手かつ日本の利益を害するための論説を書けるものだ。これを書いた人物は、相当中韓ロビーの影響を受けていると断じざるを得ない。

前回の記事で書いたように、今回の選挙は「日本人対反日勢力の戦い」だったのだ。もちろん経済も主要テーマのひとつではあったが、それのみが論点であったかのような主張は、日本の事情を知らないアメリカ人をミスリードするものだ。

講釈師見てきたような嘘をつき」という言葉があるが、このTimesの社説はまさにその類だろう。意図的に安倍内閣の手足を縛ろうとしているのか、あるいは無知によるものなのか定かではないが、これまでの同紙の日本に関する報道を振り返れば、8割方悪意によるものだと考えるべきだろう。

本ブログでは、これまで何度かTimesの超反日的スタンスを紹介してきた。以下、以前書いた同紙の問題点を列挙する(詳細は記事下「関連記事」参照)。


・Timesは日本においては朝日新聞と提携しており、東京支局を朝日新聞東京本社ビル内に設けていて、朝日に「洗脳」されていると思われる。

・米NSCの元上級アジア部長マイケル・グリーン(Michael Green)氏は同紙について、「安倍氏を危険な右翼だと憎む朝日新聞や一部毎日新聞の見立てを輸入したものだ」と指摘。また以前Newsweekは、「Timesが日本関連の記事を書くときは、いつも好意的に書かないのに決まっている」と論評している。

・東大名誉教授・上野千鶴子氏からも、「米国が捏造する日本」、「米国だけが世界だなんて狭すぎる」と厳しく批判されている。


そして僕自身の見解として、「朝日というプリズムを通してしか日本を見ることができないTimesの記事など、少なくとも日本に関しては全く読むに値しない。それを『裸の王様・Times』は全く理解していないし、これからも理解することはないだろう」とコメントしていたのだが、予想通り同紙の反日姿勢は一切変わっていない。

同紙23日付OP-EDの、ダートマス大学准教授・Jennifer Lind氏による寄稿も相当酷い。

同氏曰く、「もし安倍首相が日本の近隣諸国を攻撃するような方向に踏み込めば、有権者から激しい反発を浴びる」のだそうだ。また、安倍首相が8月4日に20年を迎える河野談話をどのように扱うのか、終戦記念日に戦犯が祀られた靖国神社を参拝するのかどうか、中国や韓国がしっかり見ているとする。


そして橋下大阪市長による従軍慰安婦発言を批判し、「従軍慰安婦は騙されたり、強制連行されたりし、毎日何十人もの兵士にレイプされたことを研究者は明らかにしている。無数の従軍慰安婦が拷問され、殺された。生き残った人々はトラウマを抱え、慢性的な痛みや侮辱に苦しみ、子供も産めずにいる」と主張。

その上で、「安倍首相、あるいは他の日本のリーダーが8月に、もし戦中の残虐行為を否定したり、正当化したりすれば、日本の有権者や政治指導者は、橋下氏に対して行ったように、そうした行為の不当性を指摘するべきだ」と論じる。

まさに朝日・毎日による主張のカーボンコピーである…。

できればこういうことは言いたくないのだが、靖国神社を「戦犯が祀られて」いることによって批判しているが、ではアーリントン墓地には外国から見て「戦犯級」の人々は埋葬されていないのか。

一例を挙げれば、同墓地に埋葬されているベトナム戦争の米軍最高司令官だったクレイトン・エイブラムス(Creighton Abrams)氏。米軍がベトナムで行った「残虐行為」を考えれば、ベトナム側から見れば彼などは間違いなく人道に対する罪に問われて然るべき人物だろう。単にベトナム戦争後には、そうした罪を裁く法廷がなかっただけの話だ。

また、Lind氏は「従軍慰安婦は騙され、強制連行され、レイプされ、拷問され、殺された(the comfort women were often deceived or abducted, and then raped daily by dozens of soldiers; countless numbers were tortured and killed.)」
とするが、兵士に「レイプ」されたことは記述されているが、それ以外の行為は「誰に」よってなされたのかを一切明確にしていない。

この論説のタイトルは'The Limits on Nationalism in Japan'(日本のナショナリズムの限界)なのだが、その中身を見れば、同氏の日本研究の「限界」を痛感せざるを得ない。Lind氏について掘り下げるとまだまだ書きたいことは山ほどあるのだが、いつものように長文になってしまうので、今回はこのくらいにしておきたい。一つだけ、同氏は相当中韓ロビーから「研究費」を調達しているのだろう、という推測を加えておく。

OP-EDは、Timesからは独立したコラムニストによる論説なので、内容は必ずしも同紙の考えを反映したものとは限らない。ただ問題は、同紙はこうした反日の論説は頻繁に掲載するものの、それらと対立する、つまり親日的な主張を掲載することはほとんどない。そこにTimesとしての意図が窺えるわけだ。

最後に、Timesの他国に対する無知識、無神経ぶりを象徴する最近のエピソードを一つ。

テニスのアンディ・マレー(Andy Murray)選手は、今年のウィンブルドンでイギリス人としては77年ぶりの優勝を飾った。Timesはそれに関する記事を掲載し、それをツイッターでも発信した。ところが、その記事に関して批判が相次ぎ完全に炎上した(BLOGOS参照)。

Timesの見出しは「77年ぶりにマレーとイングランドが制覇(After 77 years, Murray and England Rule)」だったのだが、これが大きな問題となった。というのもマレーはイングランドではなくスコットランド出身だからだ。

少し説明させていただくと、日本語で「イギリス」と呼ばれる国は、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの4地域で構成されている。これらの地域は非常に独立性が高く、複雑な歴史を抱えている。よってスコットランド人にとっては、「マレーはスコットランド出身なのに、何でイングランドって書くんだよ!!」ということになってしまったわけだ。つまり、「イングランド」ではなく日本語で言う「イギリス(英語では'Britain')」と表現すれば何の問題もなかったはずだ。

日本人にとってはなかなか理解しがたいことだと思われるが、少しでもイギリスについて知識のある人間であれば、そのあたりの微妙な問題を理解しているので、Timesのような表現をすることはあり得ない。

アジアに関してであれば、欧米人は理解不足だという言い訳もできよう。しかしアメリカとイギリスは'Special Relationship'と呼ばれる堅い結びつきを誇る国同士。このタイムズの報道については「迂闊」、かつ「無神経」としかコメントのしようがない。

一番の盟友であるイギリスに対してすらこの程度の認識しか持たないTimesに、日本に関して正しい報道をしろというのは無理な話なのだろう。

話は若干逸れてしまうが、Timesのこの報道に見られる配慮の無さ、鈍感さはまさに国際社会におけるアメリカを象徴している。僕がこれまでの人生で出会った、数百人のアメリカ人以外の外国人の中で、「親米」と思える人は一人もいない。全員が例外なくアメリカに批判的だ。他者を顧みず自己中心的。それが世界(この場合の「世界」は日本のメディアが論ずるような数カ国の「世界」ではなく、本当の世界ですw)のアメリカに対する評価だということは断言できる。だからアメリカ人は嫌われる。

アメリカ人全体を批判するような話になってしまったことは申し訳ないが、それが世界の「現実」だ。そして、世界にその影響力を誇るTimesによる反日報道に比べれば、なんの力もない一人の日本人が、いわば「根拠なしに印象のみで」アメリカを批判することも、同紙にとっては受忍限度内のことだろう。

Hey, Times! It's none of your f*cking business! Shut up your f*cking mouth and never touch us!!


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2013年1月19日 (土)

New York Timesで「日本は尖閣を盗んだ」と主張 ‐「親中」ニコラス・クリストフの激しい「反日活動」‐

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(ニコラス・クリストフ氏 写真はWikipediaより)


1月17日付YOMIURI ONLINEは、The New York Times(以下Times)のコラムニスト、ニコラス・クリストフ(Nicholas D. Kristof)氏が、1月5日付の同紙 'China’s New Leader, and the Islands Dispute' と題したブログ上の記事で「日本は(日清戦争の)戦利品として事実上(中国から尖閣を)盗んだ」と主張し、尖閣に「領土問題は存在しない」とする日本政府の立場を「ばかげている」としたことを報道。

これに対して、総領事館の川村泰久首席領事が15日、クリストフ氏と面会し、「戦利品」との主張は「事実に反する」と抗議し、日本政府の立場についても「国際法上、正当だ」とし、それに対し同氏は日本側との意見交換を続けたいと述べるにとどまったことも伝えた。

クリストフ氏については、本ブログの記事「安倍首相を「右翼の民族主義者」と呼ぶNew York Times ‐朝日に洗脳されたTimesに日本を論じる資格なし‐」で、Timesの日本に対する「偏向報道」を批判した際、同紙の日本に関する報道を歪めてきた人物として簡単に紹介させていただいた。

クリストフ氏とはどのような人物なのか。興味のある方は、上記クリストフ氏のリンク先Wikipediaページで、日本語で彼の経歴詳細が確認できるが、以下少し紹介させていただく。

同氏はハーバードを卒業後、ローズ奨学生としてオックスフォードで学んだ。この奨学制度は世界最古の国際的フェローシップ制度であり、オックスフォード大学の大学院生に与えられる。この奨学生になることは非常な難関であるため、アメリカにおいては、ローズ奨学生=将来の超エリートと考えられている。ちなみに、過去の奨学生の中で日本で知られているところでは、ディーン・ラスク(David Dean Rusk)元国務長官、ビル・クリントン(William Jefferson "Bill" Clinton)元大統領、マイケル・サンデルMichael J. Sandel)ハーバード大学教授など。

その選りすぐりの「超エリート」はTimesに入社後、LA、香港、北京、東京の特派員、支局長を経験した後、2001年からTimesのコラムニストとして定期的に、主にアジア、中東、アフリカ関連のトピックスについて執筆している。

1988年には、中国系アメリカ人シェリル・ウーダン(Sheryl WuDunn・伍潔芳)と結婚し、1990年には彼女と共に、天安門事件に関する報道で、ピューリッツアー賞報道部門国際報道賞を受賞している。その後、2006年には、ダルフールにおける「民族浄化」に関するTimesのコラムでの論説で、報道部門論説賞として、2度目のピューリッツアー賞を受賞した。

こうした経歴を見ると、表向きは「超一流ジャーナリスト」に見えるであろうし、事実、彼の報道、論説にはかなり優れたものも多い。ただ、こと日本に関しての記事となると、歴史的事実を十分認識せず誤った前提に立ち、また、偏見に満ちたものがほとんどであると断じざるを得ない。これはおそらく、彼が中国に長く勤務したこと、また、上述の中国系アメリカ人妻の影響が大きいと考えられる。配偶者が中国人なので、自身の論説においても「親中全開」。まぁ、非常に分かりやすい構図ではある。それがジャーナリストとしての倫理という観点から見れば、大きな問題だと思うが…。

というのも、これはジャーナリズムの学部1年生が習うレベルの話なのだが、利害の対立がある事柄を報道する場合、その一方に関係のある記者にはその問題について取材させない、という原則がある。

例えば、僕がアメリカの田舎町の新聞社でインターンとして働いていた時、留学生に関するちょっとした企画を思いつきキャップに提案してみた。彼曰く、「企画は良いが、お前は留学生なので、このテーマについては取材させられない」とのことで、アメリカ人の同僚が取材することになった。特に日本や日本人が絡む問題ではなかったので、正直呆気にとられたが、彼は留学生である僕を、一種の「ステークホルダー」と見做したのだろう。

クリストフ氏は2001年以降、Timesの「記者」ではなく、あくまで「コラムニスト」として論説を行っているので、その裁量の自由さを考えれば、必ずしも上述の原則は当てはまらないのかもしれない。しかし、もしユダヤ資本であるTimesの紙面において、ユダヤ人に関連したコラムニストが「親イスラエル」の論調を垂れ流すことを、経営陣としては善しとするのだろうか。

それはまずあり得ない。Timesのパレスチナ‐イスラエル問題に関する報道については、両サイドから、それぞれ、「親イスラエルだ」、「新パレスチナだ」との批判があるが、少なくとも同紙をここまでの新聞に育て上げた、アーサー・ヘイズ・ザルツバーガー(Arthur Hays Sulzberger)氏は、自身がユダヤ人であることを強く意識し、「親ユダヤ」と見られないよう常に気を配っていたし、その伝統は今も変わっていない。

要は、イスラエルとは違い、Timesにとっては日本など「どうでもいい国」なので、多少反日に過ぎるコラムニストが、親中・親韓の記事を書こうが構わない。日本がどうなろうが、合衆国の利益を大きく毀損しない限りにおいては問題にしない、ということだろうと推察する。

クリストフ氏のこれまでの親中・反日記事については、上記の当ブログの記事でも指摘した通り、2010年9月10日に、「1972年にアメリカが沖縄の施政権を日本に返還したため、尖閣諸島の問題で日本を助けるというばかげた立場をとるようになった。米国は核戦争の危険を冒すわけがなく、現実的に日米安全保障条約を発動する可能性はゼロだ」とし、「はっきりした答えは分からないが、私の感覚では、中国に分があるようだ」と主張した。「感覚」だけではなく「妻の影響」であることは明らかだが、ジャーナリズムの世界に身を置く者が、「感覚」で結論を出すとは、世界中のジャーナリストがずっこけるような凄まじい主観だ。

最近では、2012年9月19日付のTimesにおいて、以下で議論するが、台湾国立政治大学の学者・ HAN-YI SHAW氏の主張を根拠として、「私は中国の立場に同情的だ」「1895年に日本が事実上中国から戦利品として島を盗んだことを示す政府文書はとても興味深い」など論評している。

これ以外にも、同氏の「日本を貶める」ための記事は枚挙にいとまがないが、英語ができ、彼のコラムに興味がある方は、「Nicholas D. Kristof Japan」のキーワードでTimesの記事を検索していただきたい。20年近くに亘る彼の「業績」がよくご理解いただけると思う。

さて、ここからは、読売が報じた今回のクリストフ氏のコラムについて議論してみたい。これまでの彼の議論からも読み取れることだが、同氏が主張したいことは、「中国による尖閣領有権の主張には正当性がある。よって、日本は領土問題の存在を認めるべきだ。米政府も『中立』を装っているが、結局は日本サイドに立っている。そんなことをしていたら、日本のために、『無駄に』アメリカ軍を動かさなければならなくなるのだ。そんなことは許されない」ということに尽きる。

その主張には、中国というアジアの軍事大国を敵に回して日本のために戦う必要はない、とアメリカ国民に繰り返し伝えることにより、日米安保を形骸化しようという意図があり、一方で、「Timesの一流コラムニストである私が中国の言い分を認めているのだから、日本もそれに従うべきだ」といった傲慢な思想が感じ取れる。

しかしながら、クリストフ氏が「唯一」の根拠としている台湾の学者・ HAN-YI SHAW氏の主張は、日本人で尖閣諸島に関する知識がある方であれば、誰もが容易に反論できる程度の「代物」であり、その主張の和訳、及びそれに対する反論は、「日本の自存自衛を取り戻す会」代表・金子吉晴氏が自身のブログ「金子吉晴(日本の自存自衛を取り戻す会)」における、「This article by Han-Yi Shaw, a scholar from Taiwan 英訳その1」「This article by Han-Yi Shaw, a scholar from Taiwan 英訳その2」で明確にされているので、そちらをご参照いただきたい。というのも、和訳なしに単に金子氏の反論を紹介してもちぐはぐになってしまうので、まとめてご覧いただくのが最も分かりやすいと考えたためである(僕自身が原文を和訳することを「省略」させていただきたいという気持ちもあり…。済みません…)。

それにしても、Timesに定期的に寄稿するコラムニストが、日本側が発表している無数の資料を一切無視し、台湾の学者一人の議論だけを根拠として中国の主張を正当化している短絡的思考(と言うよりは意図的な偏向だと思われるが)は、クリストフ氏のジャーナリストとしての資質を疑わせるに十分な事実であると同時に、それを掲載するTimesのレベルを体現していると思われてもしようがないだろう。

とは言え、Timesが偏向し、クリストフ氏が中国系妻の影響で「親中・反日」のコラムを書き続けるのを止める術は、我々にはない。コントロールできない問題をただ批判していても全く建設的ではない。

では日本サイドとしては何ができるのか。まずは、今回、川村首席領事が行ったように、海外紙の誤った論調には、日本政府が一つひとつに対してきちんと反論することである。しかしそれだけでは全く足りない。海外での「情報戦」では、日本は圧倒的に特アにやられっぱなしであるのが現状だ。

今回のクリストフ氏のコラムも含めて、欧米の新聞のウェブサイトには「コメント」欄があり、そこには読者誰もが自由に意見を書き込むことができる。そのコメントは日本関連の記事が掲載された場合、ほとんど特アの主張で埋め尽くされる。おそらく彼らは組織的に、自国に有利なコメントを投稿しているのだろう。

対して日本は、今回のコラムでは日本人と思われる方が頑張って闘ってくださっているし、アメリカ人でも日本をサポートしてくださる方がいる。しかし僕としては、「コメント欄を単に英語ができる日本人、親日の外国人読者に任せておいてどうする」と言いたくなる。

こういう提案は少し「ダーティー」だと思われるかもしれないが、率直に言えば、世界中のメディアに対して、日本政府は「工作員」を通じて、日本に有利となる世論形成に努めるのが、国家として当然の戦略であろう。僕がフォローしているのは、Times、The Washington PostThe Guardianなどに過ぎないが、世界各国の主要紙でこうした「コメント活動」を続けることは、小さなことかもしれないが、その蓄積は必ず日本国にとってプラスになる。

政府に提言したいのは、外国メディアに対する「諜報員」を使って、世界中のメディアにどんどん日本の主張を発信せよ、ということ。日本人にとってはアンフェアだと思われる手法かもしれないが、海外では諜報活動のためには手段は選ばない。日本のインテリジェンスも、遅きに失しているとはいえ、そろそろグローバルスタンダード程度にならないと、物理的な力のみならず、情報戦でも特アに惨敗するのは目に見えている。

P.S. 僕は英語であれば大丈夫ですので、いつでも外国紙担当の工作員になる準備はできています。政府関係者の方、その気になったらお気軽にお声掛けください(笑)!


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2013年1月 4日 (金)

安倍首相を「右翼の民族主義者」と呼ぶNew York Times ‐朝日に洗脳されたTimesに日本を論じる資格なし‐

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(写真はWikipediaより)


本日1月4日付msn産経ニュースは、「NYタイムズ、安倍首相を酷評 河野談話見直し『重大な過ち』『恥ずべき衝動』」と題し、The New York Times(以下Times)が3日付朝刊の社説で、産経新聞などが掲載した安倍首相のインタビューを引用し、同紙が首相を、「右翼の民族主義者」と決めつけ、「朝鮮などの女性を強姦、性奴隷にし、第2次世界大戦で侵略したことへの謝罪の見直しを示唆した」と非難したことを伝えた(Times原文参照)。

msn産経ニュースは、河野談話について、宮沢政権総辞職前日に閣議決定しないまま公表された経緯があり、第1次安倍政権は慰安婦問題について「政府が発見した資料の中には軍や官憲によるいわゆる強制連行を直接示すような記述は見あたらなかった」との答弁書を閣議決定したことに触れたうえで、 「インタビューにおける安倍首相の見解はこうした経緯を踏まえたものだが、ニューヨーク・タイムズ社説は物証を挙げないまま、強制性を前提に見直しの動きを批判している」とTimesの論調を批判的に伝えている。

Timesの同社説を読むと、日本について、「歴史を糊塗するのではなく、長期に亘って停滞した経済の改善に集中すべきだ」とまで「アドバイス」してくれている。全く余計なお世話である。

おそらくごく普通の日本人がこの記事を読むと、民主党より相当親米で、しかも集団的自衛権の解釈変更等によってアメリカ寄りのスタンスを取ることを示唆している安倍氏を、何故、アメリカの一流紙が、あたかも中韓のメディアの報道のように批判するのか疑問に思われることだろう。ただ専門家からすると、これはTimesの「いつもの」考え方である。

詳細を説明する前に、まずはTimesについて基本的なことを以下に記す。

Timesは、発行部数においては、The Wall Street Journal(WSJ)の211万部、USA TODAYの181万部に次ぐ、158万部で全米第3位(日経新聞参照)。WSJが経済中心、USA TODAYは大衆紙であることを考慮すれば、いわゆる「クオリティ・ペーパー」としては、The Washington Post(Post)を並ぶ、アメリカでもっとも影響力のある新聞であるということは間違いない。

個人的には、日本の新聞と英語圏の新聞しか知識はないが、その情報の質・量とも、おそらく世界一の新聞であると考えている(但し、アメリカ国内のニュースに限る)。

アメリカのジャーナリズム・スクールに通っていた頃、Timesの記者に取材し気持ちよく対応していただいた経験もあるし、当時のTimes編集幹部が同じスクール出身だったので、彼の講演を聞いてとても感動したことなどもあり、特にシンパシーを感じている新聞だ。もちろんアメリカでは毎日Timesを読んでいた。

加えて、僕が最も尊敬するジャーナリスト、デイビッド・ハルバースタム(David Halberstam)が若き頃、Timesの記者としてベトナム戦争報道でピューリッツァー賞を受賞したこともあり、同紙は、今でもジャーナリズム界の世界最高峰であると思っている(ハルバースタムは後に、彼がベトナムから送った記事の多くは、Times本社の編集サイドに握りつぶされたと述懐しているが…)。

そして、Timesの歴史に残る金字塔は、いわゆる「ペンタゴン・ペーパーズ報道」。ペンタゴン・ペーパーズとは、米国防総省のベトナム戦争に関する機密文書。これを入手したTimesは、1971年、時の政府の強い反対に抗して連載記事としてその内容を掲載した。当時副社長だった、同紙の伝説的記者ジェームス・レストン(James Reston)は、「タイムズは社屋を売りに出しても最後まで(政府と)戦う」と、会社が潰れることを厭わず、ジャーナリズムとしての意地を貫き通した。それは、「ウォーター・ゲート事件」におけるPostの報道と並び、アメリカジャーナリズムの黄金時代を築いた。

それほど僕が崇拝し、尊敬するTimesではあるが、こと日本に関する報道となると、それはもう「ガラクタ同然」である。人種的偏見や、一方的な歴史観に基づいた偏向報道を繰り返す。世界の一流紙が何故そのようなことになってしまうのか。

これを知れば皆さん納得されると思うが、Timesは日本においては朝日新聞と提携しており、東京支局を朝日新聞東京本社ビル内に設けている。つまり朝日に「洗脳」されているのだ。

世界のTimesともあろうものが、朝日ごときの影響を受けているとは信じがたいと思われる方も多いだろう。しかし、これは紛れもない事実であり、東京発のTimesの記事を日本人が読めば、必ず納得していただけると思う。

詳細は、このWikipediaページの「日本関連の記事」という部分が非常によく記述してくれていると思うが、簡単に説明させていただく。ノリミツ・オオニシ(Norimitsu Onishi)氏とニコラス・クリストフ(Nicholas Kristof)氏。この二人が記者・コラムニストとして、Timesの日本関連記事を徹底的に歪めてきた(ちなみに、クリストフ氏の妻は中国系アメリカ人)。

二人の代表的な「作品」は以下の通り。


オオニシ氏。

・2005年 中国の反日デモに関して、「日本は最近、高圧的な外交的態度を見せた。 韓国との葛藤に続き、中国との関係も悪化している。 アジアで孤立的状況を迎えている」「軍国主義的な過去史を美化する日本教科書問題は、国連常任理事国を目指す日本の未来にも影響を及ぼすだろう」と報道。

・2005年 自民党が長期に亘り政権を担当していることを批判し、「韓国や台湾は政権交代しているのにも関わらず、(日本は)中国や北朝鮮のような共産主義国と同様に50年以上政権交代していない一党支配」と細川政権の存在を無視した記事を掲載。

・2007年 当時首相であった安倍現首相を、「日本の戦時中の過去を軽く扱うことでのし上って来た国家主義者」と表現。


クリストフ氏。

・1995年 沖縄米兵少女暴行事件の直後、「日本女性が読む野蛮なコミック」と題して、「『レイプを称賛する』かのような、アメリカ人の感覚からするとエロティックというより病的な内容の女性向け漫画、レディースコミックを日本の女性の多くが読んでいる」と紹介。

・2010年 「1972年にアメリカが沖縄の施政権を日本に返還したため、尖閣諸島の問題で日本を助けるというばかげた立場をとるようになった。米国は核戦争の危険を冒すわけがなく、現実的に日米安全保障条約を発動する可能性はゼロだ」と主張。

・2011年 尖閣諸島の領有権に関して、「私の見解は、中国の領有権主張には揺るぎない歴史的根拠があるというものだ」と主張。



歴史的知識、国際社会に生きる人間としての識見に欠けた無能な記者はどうでもいいが、「世界の」Timesの記事が、韓国のタブロイドレベルの全国紙や、中国共産党に支配された新華社などと同程度なことに驚く方もおられるかもしれない。しかし、結局アメリカ人はアメリカにしか興味がないのだということが、ここにもよく表れているのだと思う。世界を全く知ろうとしないし、理解してもいない。ヨーロッパで暮らすとよく分かるが、どの国の人々も共通してアメリカ人をバカにしている。

僕は日本にフォーカスしてTimesの記事を批判しているが、このレベルでは、この新聞は他の国々の皆さんをも憤慨させているであろうことは想像に難くない。日本に関して言えば、おそらくTimesは、日本の「左翼」と欧米の「リベラル」が全く別物であることを理解せず、易々と朝日に洗脳されていると思わざるを得ない。

上述のmsn産経ニュースでは、米NSCの元上級アジア部長マイケル・グリーン(Michael Green)氏が、ニューヨーク・タイムズなどについて、「安倍氏を危険な右翼だと憎む朝日新聞や一部毎日新聞の見立てを輸入したものだ」との見解を紹介している。また以前Newsweekは、「Timesが日本関連の記事を書くときは、いつも好意的に書かないのに決まっている」と論評している。

また同紙は、東大名誉教授・上野千鶴子氏にも、「米国が捏造する日本」、「米国だけが世界だなんて狭すぎる」と厳しく批判されていることも付け加えておく。

最後に、こんなことを言うと低次元の議論になるので言葉にしたくないのだが…。Timesが日本の歴史認識について意見するのであれば、アメリカ大陸に上陸した彼らの祖先が、ネイティブ・アメリカンズにしたことに関し、Timesはどのような「認識」を持っているのか?

新大陸での生き残り方が分からない彼らの祖先に、ネイティブ・アメリカンズは親切にも、耕作方法などあらゆることを教えてくれた。そうした「恩人」を虐殺したり、サンクチュアリに押し込んだり、そしてサンクチュアリに原油があると分かれば、またネイディブ・アメリカンズを追い出し、別の場所に強制移住させる。

また、アメリカがかつて侵略したメキシコ、キューバ、フィリピン、あるいは今では自国の領土にしたハワイ、グアムについてはどうなのか?Timesの「認識」を聞きたいものである。

結論としては、朝日というプリズムを通してしか日本を見ることができないTimesの記事など、少なくとも日本に関しては全く読むに値しない。それを「裸の王様・Times」は全く理解していないし、これからも理解することはないだろう。

追記(1月5日):引用し忘れた記事を友人が指摘してくれましたので、以下ご参照ください。上述、マイケル・グリーン氏の主張が詳しく紹介されています。
【あめりかノート】「右傾化」批判の誤り ワシントン駐在編集特別委員・古森義久


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