2013年7月 4日 (木)

メディアが騒ぐ日韓関係 ‐「安倍路線」継続が正解 土下座外交の終焉‐

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7月1日、岸田文雄外相と韓国の尹炳世外相が、安倍内閣発足後初めての外相会談を行った。会談は約30分間行われ、岸田外相は「日本と韓国は基本的価値を共有する重要な隣国同士で、大切なパートナーだ。ぜひ関係を進展させたい」と呼び掛け、尹外相も「韓日の緊密な協力が地域の平和と繁栄のために重要だ。韓日関係の安定的な発展を望む」と応じた。

しかし同時に尹外相は、「歴史は魂。歴史問題は細心に取り扱われないと民族の魂を傷つける」と述べるとともに、新大久保などで行われている在日コリアン排斥を掲げた抗議活動について「表現の自由を超えている」と懸念を表明し、日本政府の適切な措置を要請した(7月1日付毎日jp参照)。

同氏の発言からは、相も変わらず自国自身の状況、歴史を顧みることなく、唯我独尊の主張を展開する韓国の姿勢が明確に読み取れる。このような主張は、所詮、反日国の戯言に過ぎないので注目するに値しない。しかし日本のメディアはこの国が気になって仕方がないようだ。

7月2日には読売産経の保守系紙がこの外相会談を社説で取り上げ、3日には朝日も社説でその主張を展開。毎日は切り口は若干違うが、2日3日と二日連続で対中韓外交を議論した。以下、各紙の論調を紹介させていただく。

朝日は「日本と韓国‐互いに向きあうときだ」と題した社説の中で、「おとなり同士、新しい政権が生まれたというのに、外交の責任者が会談できない。そんな冷たい空気が漂っていた日韓で、外相会談がやっと実現した。…ここまで事態が険悪になった責任は、日韓双方にあった」とする。

しかし、「韓国の歴代政権はこれまで、少なくとも発足当初は日本との友好を探った。だが、『外交は互いの信頼が最重要』という朴槿恵政権がまず直面したのは、日本からの数々の歴史認識発言だった。出ばなで安倍政権に大きな疑問符がついた」、「そんな現状について当の韓国の外交当局者も『日本の歴史発言が私たちと中国を必要以上に近づけてしまっている』と懸念する。この夏は、安倍首相らが8月15日に靖国参拝するかどうかに神経をとがらせている」と、 韓国側の主張を代弁。

一方で、「朴政権も、柔軟さに欠けるといわざるをえない」としつつも、日韓通貨スワップ打ち切り、日本から韓国への観光客が激減していることをもって、「日韓関係の停滞は、多方面に影を落としている」としている。いやいや、日本には何の影も落としていないのだが…。

毎日の二日に亘る社説は、参院選の論点としての中韓関係、及び外交を論じたものであるが、旧来の左翼メディアによる主張そのもので全く新味がない。

「韓国とは日韓外相会談が約9カ月ぶりに開催され、関係改善の兆しが出てきた。とはいえ、朴槿恵大統領は日韓よりも中韓関係を優先しているように見える」、「歴史認識問題への各党公約での言及は思った以上に少ない。確かに、政策として前向きなものではないし、党内で一致した見解を作るだけでも骨の折れる仕事であろう。ただ、この問題はいったん火がつくと国内はもとより、中国、韓国を中心としたアジア、ひいては欧米まで巻き込むグローバルな論戦となり、日本の外交・安保政策に多大な影響を与える。政策選択を問う上で重要な争点の一つに数えたい」。

以下で述べるが、朴政権が日韓より中韓を優先したとしても、日本にとっては何の問題もない。また、「歴史認識」が唯一安倍内閣を攻撃できる材料であると考え、それを必死で争点化しようとする毎日の「自己都合」の姿勢がありありで、「勝手に言ってろ」としかコメントのしようがない。

朝日・毎日が親中韓・反日であるのは、今や日本人にとって常識であるので、上述の社説に関しても特に驚くに値しない。しかし読売の劣化ぶりは目を覆うばかりで、もはやこの新聞を「保守系」と呼ぶことさえためらわれる。

同紙は2日付社説で、「日韓間には、竹島、いわゆる従軍慰安婦問題など領土や歴史認識をめぐる対立がある。尹外相は、歴史認識の重要性を強調し、『歴史問題を細心に扱えない場合、民族の魂を傷つける』と述べた。だが、両国が意見の相違を最小限に抑えつつ、北朝鮮問題などで実質的に協力することこそが、外交本来の役割のはずである」と主張する。読売はこの社説に「日韓外相会談 関係再構築へ双方が歩み寄れ」というタイトルをつけているが、竹島、従軍慰安婦で歩み寄ることは、日本が一方的に譲歩することに他ならない。

また、同紙主筆の渡邉恒雄氏が靖国参拝に反対していることを受け、「韓国は、米中両国との首脳会談などで日本との歴史認識の問題を持ち出すのは自制する。日本も、閣僚の靖国神社参拝で一定の配慮を行う」ことが日韓関係にとって肝要であるとする。

産経の主張も全く腰が引けたものであり、同紙のいつもの切れ味が感じられない。朝毎読と大差ない主張を展開している。

「北の核・ミサイル開発を阻止するには日米韓の連携が何より重要だ。日韓がぎくしゃくしていてはそれも機能しない」、「前回、日韓外相会談が行われたのは互いに前政権下の昨年9月だった。その後、北が12月に長距離弾道ミサイルを発射し、今年2月には3度目の核実験を強行した。日米韓への恫喝も繰り返した」、「尹外相は今年4月の来日を検討していたが、麻生太郎副総理ら閣僚が靖国神社を参拝したことに韓国側で反発が出て見送った。北をめぐり緊張が極度に高まっているときに、日韓が意思疎通を図れない状況は危うい」との主張を見ると、産経としては、対北朝鮮のためには、日米韓による堅い結束が最重要ということなのだろう。

上述、主要4紙の主張に共通しているのは、「韓国との関係改善は必須」ということと、「対北朝鮮のためには日米韓同盟が重要」、そしてそのためには日本がある程度譲歩しなければならない、ということだ。韓国がらみの話になると、右も左もなく、これ程腰砕けになるこの国の主要紙が信じられない。

新聞のみならず、日韓外相会談を受けてのNHK、あるいはテレビ朝日などの報道も同じような論調だった。どの番組だったか失念したが、元駐日米大使・シーファー氏による「日本が現在の視点から歴史を書き直すことも可能だ。しかしそれは決して日本のためにならない」という、戦勝国の傲慢さに溢れた発言を引用し、日本が歴史を見直すことをアメリカが許さないとの印象を強める報道もされていた。

自らの過去の罪に蓋をするため、日本人による歴史見直しを認めない、アメリカの自己中心的なスタンスには腹が立つが(もちろんシーファー氏の発言がイコール現在のアメリカ政府の考え方ではないが)、それはここではひとまず横に置くこととする。ここで議論したいことは、日本のメディアが声高に主張しているように、日韓関係がそれほど重要なのかという点だ。

メディアは政治的側面から、対北朝鮮のためには日米韓の連携が重要だと言うが、その主張自体に異論はない。三国が協調できる体制はひとつの圧力にはなり得るだろう。しかし、以前本ブログで主張させていただいたように、結局のところ、北朝鮮が「プレイヤー」として認めているのは、その庇護者たる中国、そして同国を壊滅させる力を持ったアメリカの二国でしかない。日米韓の連携は重要だが、それが絶対的なものかといえば、全くそのようなことはない。よって、それを理由に日本が韓国に譲歩することは、国際的にも国内的にも、一切日本の国益にならないことは間違いない。

また経済面を見ても、確かに韓国は、日本の輸出相手国としては中国、アメリカに次ぐ第3位の国である(JETRO日本の貿易相手国TOP10参照)。しかしそのシェアは、中国の18.1%、アメリカの17.6%に比べると極めて低い7.7%に過ぎない。その数字は、台湾5.8%、タイ5.5%と大差ない。反日国家韓国との貿易がゼロになっても、それは親日国である台湾、あるいは東南アジア諸国との貿易で十分賄える。つまり経済的に韓国との交流がなくなっても、一部韓国に投資している企業を除いては、日本にほとんど影響はなく、こちらから頭を下げて交流を求めるような対象ではない(対中はまた別の話ではあるが)。

さて、韓国の日本に対しての主張を聞くと、「なんじゃそりゃ」と思うことが極めて多い。率直に言えば理不尽極まりない。以下、いくつか例を挙げさせていただく。

まず上述、毎日ipの記事で韓国の尹外相は、「新大久保などで行われている在日コリアン排斥を掲げた抗議活動について『表現の自由を超えている』と懸念を表明し、日本政府の適切な措置を要請した」と記したが、韓国では日の丸や、天皇・日本の首相などの人形を焼いたりする反日デモが行われるのは日常茶飯事だ。そのような、日本での「在日特権を許さない市民の会」などが行う抗議活動などより数段「表現の自由を超える」デモを自国では容認しながら、一方で日本国内の反韓デモは一切許容できないとする発言は、常人には到底理解できない。まぁ、韓国の主張に論理的整合性を求めるなど、栓なきことであるのは承知しているが…。

次に、韓国は朝鮮戦争(1950~53年)の際、中国に侵略された。ところが、それより昔、戦前・戦中の日本による「侵略」に対してはいまだに「謝罪と賠償」を要求するにも関わらず、中国に対してその責任を問うことは決してない。

この点について、産経新聞ソウル駐在特別記者兼論説委員・黒田勝弘氏は以下のように論じている(6月29日付産経新聞【緯度経度】参照)。

「(中国の戦争責任を追及しないにもかかわらず)韓国は日本が公式に『謝罪と反省』を繰り返しているのに執拗に日本との過去史を追及し『謝罪と反省』を求めてきた。この違いは何なのか。韓中国交正常化の際、このことを韓国当局者に質問したことがある。回答は『中国の戦争責任と日本の植民地支配とは違う』といい、『日本の方が責任が重いから』といわんばかりのものだった」。

「今回、朴大統領訪中を前に、韓国マスコミの中国専門家を囲むセミナーでこれが話題になった。筆者の質問に対し彼は、中国に過去を追及しない理由として『中国と日本とは体制と価値観が違うから』といい、さらに韓中関係の基本として『求同存異』を挙げた。つまり、日本は自由民主主義体制の国だから『謝罪と反省』はちゃんとすべきで、かつしてくれるはずが、中国は体制が違うので要求しても応じないから、という趣旨の答えだった」。

「韓国は中国が侵略戦争責任を追及しても応じないと分かっているので黙っているのだ。とすると結果的に日本のように応じると限りなく追及される?韓国は中国とは朝鮮戦争の評価(侵略かどうか)を含む歴史認識がまったく異なる。しかしだからといって中国を非難、糾弾などしない。経済や政治など実利のためには中国と仲良くし、ご機嫌をうかがわなければならないからだ」。

要は、韓国による「言いがかり」など無視すればそれで済むものを、日本は必要以上の「謝罪と反省」を表明したがため、今日のような惨状を招いているということのようだ。これは、反抗しない者は徹底的にいじめ強者には媚びへつらう、典型的な卑怯者の所業としか思えない。

なるほど、そうした韓国の「思想」を反対解釈すれば、「自称」自由主義国家である自国とは体制が違う社会主義国家・ベトナムに対しては、ライダイハン問題などで謝罪も賠償も不要だということか。

個々の韓国人を差別・批判するつもりはないが、国家としてのこうした韓国の姿勢をみると、この国は日本人にとっては北朝鮮に勝るとも劣らない「ならず者国家」であると断じざるを得ない。

しかもこの国の醜悪さは政治に限らない。司法も相当なものである。長崎県対馬市の観音寺から韓国人窃盗団が仏像を盗んだ事件で、韓国の大田地裁は2月26日、観音寺がこの像を正当に取得したことが訴訟で確定するまで、韓国政府は日本政府に引き渡してはならないとの仮処分を決定した。韓国側の主張は、この像は倭寇によって奪われたものであるので、日本のお寺がそれを正当に取得したことを証明しない限り、像を返還する必要はないということだ。

日本側は文化財不法輸出入禁止条約に基づき仏像の返還を求めている。しかし、この窃盗団には6月28日、7人のうち6人に懲役1~4年の実刑判決が言い渡されたものの、韓国は仏像を返すつもりはないようだ(7月13日付JCASTテレビウォッチ参照)。同国においては、「反日」の前には国際条約すらどうでもいいようだ。

似たような事例で、2011年12月に靖国神社に放火し、韓国で拘束されていた中国人の男について、日本政府は犯罪人引き渡し条約に基づいて韓国政府に対して身柄の引き渡しを求めた。それに対してソウル高裁は2013年1月3日、「靖国神社には戦犯が合祀されており政治的象徴性がある」、「同神社への放火容疑には政治的目的との有機的な関連性が認められる」として、男を「政治犯」と認定し、日本への引き渡しを拒否した。

これまた国際条約無視の所業であり、このロジックに従えば、駐韓日本大使館に放火しても、また、極論すれば日本人を殺害しても韓国においては「政治犯」とされる可能性すら否定できない。

つまるところ、韓国においては「反日」こそが錦の御旗であり、その哲学に基づく限り、全ての行為が「超法規」足り得るのだろう。

上述の朝日が指摘しているように、幸い日本から韓国への観光客は減少しているようだ。政治的思想は抜きにして、それは犯罪回避の観点から良い兆候だと考える。既述の通り、韓国では「反日無罪」であり、しかもレイプなどの凶悪犯罪発生率はアジアでは突出して高い。個人的には、そのような危険な国にのこのこ観光に行く日本人の気がしれないが。まぁ、そこは自己責任の範疇なので、同国の状況を十分理解した上で判断されることを切に願う。

2002FIFAワールドカップ共催に至るまでの経緯、日本の国連安保理常任理事国入りへの妨害活動など、国際社会における、韓国による「日本憎し」の行動は枚挙に暇がない。最近では、東京オリンピック阻止の活動も行っている(7月2日付J-CASTニュース参照)。

国と国との関係においては様々な利害対立が存在する。双方とも自国の利益を最大化する責務があるので、それは当然のことだ。それでも、そうした懸案事項を乗り越え、良好な関係を構築することも可能だ。アメリカ、ほとんどのアジア・欧米諸国など、世界の多くの国は日本にとって友好国だと言って差し支えないだろう。しかし韓国は決して友好国ではない。反日を国是とし、国際社会で日本が行動を起こそうとすると、それがどのようなことであっても足を引っ張る。そのような国を信頼し、友好関係を築くことなど不可能だ。

これまでの日本政府は、韓国の理不尽な要求に屈し過ぎたし、メディアも日韓関係が日本にとって決定的に重要であるかのような誤った報道を繰り返し過ぎた。冷静に考えれば韓国との関係など、日本が頭を下げてまで「友好」を保つ必要のないものだということは明白だ。

その点、安倍内閣は、韓国と適切な距離を保とうとする姿勢が見られ、これまでの「土下座外交」を修正するという方向性が明確であり、そのスタンスは間違いなく日本の国益に適っているし、多くの国民もそれを支持している。

冒頭で紹介した日韓外相会談も、米中などで日本の悪口を言って回る朴大統領を日本側が無視し続けたため、韓国側が譲歩し行われたものだ。それは至極当然の成り行きだといえる。何故なら、繰り返しになるが、韓国との関係が冷え込んだとしても日本には何のデメリットもなく、困るのは韓国だということが今や「常識」だからだ。

最近の安倍首相は、中韓との関係が停滞していることについて質問された場合、「日中関係は切っても切れない関係。日本側は常に対話のドアを開けている」とコメントするが、韓国については触れないケースがほとんどだ。つまり、日中の経済関係は政府間の関係がどうであれ、まさに「互恵関係」にあるため何の心配もいらない。そして韓国の存在は、敢えて厳しい言い方をすれば、日本にとっては「誤差の範囲」と言っていいレベルのものでしかないので論評するに値しない、という首相のメッセージなのだと理解している。極めて妥当かつ合理的な判断だと考える。

これまでは、韓国からの「言いがかり」に対して、メディアが「隣国同士は仲良くしなければならない」という非論理的、かつ情緒的な主張を展開し、それに振り回された日本政府は譲歩を繰り返す、といういわば「負のスパイラル」だった。しかし安倍内閣は違う。

安倍首相は昨年の自民党総裁選の際、対中関係について、「(中国を)刺激しないというのは、まさに中国側のペースにはまるというか、友好第一主義の外交なんです。長い間、日中外交というのは友好第一でした。間違いですね。友好は手段なんです。目的は国益ですね。国益を削って友好を維持しても意味がないと思います」と語っている。

国益重視の安倍首相ならではの外交に関する哲学であり、全く同感だ。そしてこの考え方は対韓においても同様である。メディアが唱える「友好第一主義」は、まさに国益を削って友好関係を構築せよという誤った主張であり、ましてやそのような議論に政府が迎合するなどあってはならないことだ。

こうした「安倍路線」が継続される限り、民主党政権下で引き起こされた悲惨な「外交敗北」を心配する必要はないだろう。ただ、安倍内閣が肝を据えて対韓外交を行っても、国民がメディアの主張に乗せられて「友好第一主義」に与するようでは、日本の国益を守ることはできない。性善説を採る国民性とはいえ、この世界には、こちらがどれほど誠意を見せても、それを忖度できない人々も数多いるという現実を、我々日本人がきちんと理解しなくてはならない。

この国の在り方を大きく歪めた「土下座外交」など、もう必要ない。


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