「原爆は神の懲罰」韓国・中央日報 ‐朝日はスルー こんな国との友好などあり得ない‐
韓国の大手紙・中央日報は5月20日、キム・ジン論説委員による「原爆は神の懲罰」とする主張を掲載した。この論説の中でキム氏は、原爆は「神の懲罰であり人間の復讐だった。…広島と長崎は日本の軍国主義の犠牲になったアジア人の復讐だった」としている。
※「論説」にリンクを張りましたが、中央日報は記事を表示できなくしたもようです。
同氏の主張は、ドレスデン爆撃はナチに虐殺されたユダヤ人の復讐であり、日本への原爆投下は731部隊によって犠牲になったとされる、いわゆる「丸太」の復讐だという。そして同じ「復讐」にあった国ではあるものの、「ドイツは精神を変え新しい国に生まれた。だが、日本はまともに変わらずにいる」とする。
そして、「ある指導者は侵略の歴史を否定し妄言でアジアの傷をうずかせる。新世代の政治の主役という人が慰安婦は必要なものだと堂々と話す。安倍は笑いながら731という数字が書かれた訓練機に乗った。その数字にどれだけ多くの血と涙があるのか彼はわからないのか。安倍の言動は人類の理性と良心に対する生体実験だ。いまや最初から人類が丸太になってしまった」と橋下徹大阪市長、安倍晋三首相を批判した上で、「彼の行動は彼の自由だ。だが、神にも自由がある。丸太の寃魂がまだ解けていなかったと、それで日本に対する懲罰が足りないと判断するのも神の自由だろう」と、日本が再び、広島・長崎のような悲劇に見舞われたとしても自業自得だと示唆する。
この人の頭の中は大丈夫だろうか?批判するに値しない「フィクション」ではあるが、あまりに突っ込みどころ満載なので、後で議論させていただく。
このような韓国大手紙の論説委員による、およそまともな記者が書いたとは思えない論説について、在韓国日本大使館は22日、中央日報に遺憾の意を伝えた。しかし同紙は、「社の意見ではない」と弁解したという(47NEWS参照)。外部の識者等による論説や寄稿であるのならともかく、「論説委員」という肩書の人間が書いたものが社としての意見ではないというのであれば、一体誰が書いたものが社の意見になるのか。同紙の主張は全く言い訳になっていない。「反日なら何でもOK」なのであれば、はっきりそう言えばいい。ジャーナリズムにあるまじき、不誠実極まりない逃げ口上だ。
さて、キム氏の主張についてだが、まず731部隊に関して。731部隊は森村誠一氏が1981年に発表した『悪魔の飽食』で大きな話題となった。同書によると、朝鮮人、中国人、モンゴル人、アメリカ人、ロシア人や捕虜等を「丸太」と称し、生体実験に供したとされる。しかしこの点については、「関係者の証言」からの「推定」だけが根拠であって、文書等による記録は一切ない。しかも同書は、日本共産党中央機関紙「赤旗」の記者であった下里正樹氏による取材を森村氏が著作として発表したものであり、その信憑性には大いに疑問がある。そのような曖昧な事柄を、ナチスのホロコーストと同列で論じることは、全く持って比較の意味をなさない。
また、キム氏の主張からは、日本、あるいはドイツの軍部が戦争を行ったが故、何の罪もない国民が虐殺されて当然だ、との思想が読み取れる。その論理は、アメリカ軍はアラブにとっての悪であるため、同時多発テロによってアメリカの一般市民が殺されたとしても当然だという、イスラム系テロリストの発想と全く同じだと言える。
ドレスデン爆撃はユダヤ人の復讐、原爆投下はアジア人(というか、朝鮮人)の復讐だとする主張に至っては、もう「オカルト」の世界の話だとしか言えない。敢えて不適切な言葉を使わせていただくと、この論説委員は完全に「頭がおかしい」。
自身、あるいは自国の怨念を、歴史的に不確かな事象と結び付けて日本を誹謗中傷する。そして全く論理性のない戯言を「神」の意志だと言う。僕の持論は、「韓国の主要メディアの主張はタブロイド以下」なのだが、この論説が韓国の大手新聞の論説委員によるものだという事実に鑑みれば、「普通」の日本人は、僕の考えに賛同していただけるのではないだろうか。彼らは、自分たちが気に入らない日本の政治家などの発言を「妄言」と表現するのがお好きなようだが、その言葉をそっくりそのままお返ししたい。キム氏のこの主張こそ、まさに「華麗なる妄言」だと言えよう。
アベノミクスによる自国経済の急失速に対する逆恨み、また安倍首相が目指す、日本人のための正当な「歴史認識」についての、韓国による異常なまでの反応については、ここのところの産経新聞は度々指摘してきた。
同紙5月18日付のコラムで、ソウル駐在特別記者兼論説委員・黒田勝弘氏は、安倍晋三首相が被災地視察で宮城県の航空自衛隊松島基地を訪れた際、地上でアクロバット飛行の飛行機の機体番号が「731」だったことに関して、韓国の新聞は「1面トップなど特筆大書で社説まで動員し連日のように“安倍たたき”に熱を上げている」とレポートしている。
「『731』という機体番号が付いた飛行機に乗っているから『極右・安倍の軍国主義復活の証拠だ』というのだ。冗談ではない。全マスコミがみんな大まじめなのだ。『幽霊の正体見たり枯れ尾花』あるいは『坊主憎けりゃ袈裟(けさ)まで憎い』か。これはもう一種の“反日病”だろう」とした上で、「周りで写真を見て数字から細菌部隊を連想する人などいない。マスコミがそれを大々的な反日報道に仕立てて安倍非難を展開しているのだ。30年以上、デッチ上げや歪曲(わいきょく)など無数の反日報道に付き合ってきたが今回の発想はすごい。そこまでやるか!」と断じる。
また同紙は5月21日付のコラムで、朝鮮日報社説が、飯島氏訪朝と2つの数字(上述「731」と安倍首相が国民栄誉賞授与式の際付けた背番号「96」)を強引に結び付け、「このような行動を平気で取る安倍首相が側近を北朝鮮に送ったのを見て韓国国民が『北朝鮮を利用して韓国に圧力を加えようとしている』との疑問を持つのは当然だ」と主張したことを批判。
朴大統領訪米中の報道官によるセクハラ問題や、アベノミクスの影響を受けての経済急失速などの国内問題に苛立ち、「安倍たたき」に励んでいることを指摘した上で、「日本への不満ばかりで国際社会の足並みを乱しているのは韓国のように映るのだが」と皮肉っている。
今回の中央日報による論説は、さすがに常日頃反日である毎日新聞、NHKなども報道せざるを得なかった。しかし朝日新聞はずっと沈黙を続け、ようやく本日5月23日21時57分、遅まきながら朝日新聞デジタルにてこの問題を報じた。産経は昨日22日の22時7分にこの件を電子版に掲載した。原爆犠牲者の方々を貶めるような、韓国の大手メディアによる、日本人にとっては到底許しがたい主張だったので当然だろう。しかし朝日は産経に遅れることまる1日。本当はお得意の「報道しない自由」を行使したかったのだろうが、他メディアの報道によって「外堀を埋められ」、ようやく観念して本件を報道した。そう思われても仕方がないほど、「遅きに失した」報道と言わざるを得ない。
「韓国通」の朝日が、韓国で20日に掲載されたこの論説の存在を知らなかったはすがない。そんな朝日が、いけしゃあしゃあと本日5月23日付の社説で、「ヘイトスピーチ‐憎悪の言葉であおるな」という、日本人が在日特権に対するデモを行うことを非難する主張を展開。
「日本から多くの支援を受けて成長した韓国の企業が、いまや日本企業を追い越し、苦しめている。そんな現状へのいらだちが、心ない言葉をうみだすのか」、「日韓は持ちつ持たれつの大切なお隣さんだし、在日コリアンはともに社会をつくる仲間だ」、「安倍首相の歴史認識発言などで韓国の対日感情もよくない。それでも日本を完全に排除したり、抹殺したりしようという動きは、いまのところない」、「言葉の暴力はそもそも、取り締まりの方法をさぐる以前の常識の問題だ。この国は、差別を助長する言葉があちこちに氾濫(はんらん)する社会になってもいいのか」。
(朝日にとって)通常通り、悪いのは全て日本人であり、(弱者である?)韓国・朝鮮人の人権を尊重する高尚なご説を説いてくれている。ごく平均的なネットユーザーでさえ、韓国で安倍首相や天皇の人形、あるいは日の丸が焼かれたり、日本人に対する「ヘイトスピーチ‐憎悪の言葉」が日常的に声高に叫ばれていることを知っているのだが、朝日には見えていないし、聞こえていないようだ。
僕は「在日特権」は憲法違反も含め、日本の国益を害していると確信している。それでも、在日韓国・朝鮮人に対して、「死ね」などと発言することは絶対にしないし、それは誤ったことであると考えている。しかし、韓国での、人間として異常とさえ思われる反日デモなどには目をつむり、日本人による反韓・反朝鮮デモに対してのみ批判を行う朝日の神経は、全く理解できない。
朝日は日頃、大戦の犠牲者、とりわけ原爆被害者に対して同情的な主張を行う。それは日本人の誰もが思っていることであり、当然のことだ。ところが、今回の中央日報の論説で原爆被害者の方々の心が踏みにじられても、朝日は主要メディアでは最後にそれを報道するような愚行を見せる。同紙は自身の左翼的主張のために犠牲者を頻繁に利用するが、朝日の原爆犠牲者に対する言葉は偽りのものだということがよく分かった。
朝日新聞は偽善者であり、詭弁家であって、大戦によって心身とも傷ついた日本人のことなど、露ほども理解していないということが今回の動きでよく理解できたし、これまで朝日を信用してきた皆さまにも、是非そのことを認識していただきたい。少なくとも朝日にとっては、原爆被害者の方々より特アの方が大切なのだということは、隠しようのない事実だと言える。
また、今回の中央日報の記事はあまりに酷いものだったので日本のメディアは報道したが、韓国の反日教育、メディア・一般市民による日本人に対する日常的な「ヘイトスピーチ」は、民主主義国としてはあまりに異常であるという現実を彼らが報道することはなく、完全に事実を隠蔽している。メディアは「日韓友好」、「韓国との協調」などを国民に押し付けるが、「反日無罪」の国と友好関係など構築できるはずがない。
さて、各紙とも、本日の社説では中央日報の「妄言」に触れていないので、明日、各紙の「オフィシャル」の思想が出そろう可能性はある。「報道しない自由」によって朝日は本件を「スルー」するかもしれない。あるいは、相も変らぬ「偽善」を繰り返すかもしれない。いずれにせよ、朝日の底は既に割れているので、どの程度「気の利いた」言い訳をするのか楽しみにしている。
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Ayakikkiさん、こんばんは。ご助言ありがとうございます!
nogaさんがお寄せくださったリンクを見落としていたため、ご指摘のご主旨を理解できずにおりました。 Ayakikkiさんのご指摘通りだとすれば、納得です。Ayakikkiさんは優しくご教授くださっていますが、確かに本記事は「批判のための批判」のようであり、建設的ではありませんでした。nogaさんはその点をご指摘されたかったのですね。
nogaさん、僕はそれほど頭がよくないので、お伝えいただきたかったことを十分理解できているのかどうか自信はありませんが、少なくとも本ブログにご興味をお持ちいただきましたこと、心より感謝申し上げます。引き続き、批判的なご指摘をいただければ幸いです。どうぞ宜しくお願い致します。
投稿: Mich | 2013年5月27日 (月) 21時58分
◇nogaさんのご指摘は…
Michさん、おはようございます。
nogaさんからコメントを頂いた様ですね。
nogaさんのご指摘は、本ブログへの「前向きな期待」だと受け止めて良いと思いますよ!
> 自己の意思をはっきり示して、指導力を発揮してもらいたい。
このお言葉を、素直に読めば良いと考えます。
「現状批判」に止まるだけでなく、「在るべき姿」と未来への展望、そして戦略を議論するべきだと、おっしゃりたいのではないでしょうか…。
投稿: Ayakikki | 2013年5月26日 (日) 06時33分
nogaさん、こんばんは。拙ブログにお立ち寄りいただき、コメントいただきましたこと、心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
僕の理解能力が低いのか、nogaさんのご主張がよく理解できません。お時間のある時に、より分かりやすくご解説いただければ幸いです。
投稿: Mich | 2013年5月24日 (金) 00時55分
>米軍は朝鮮戦争でもベトナム戦争でも現地女性を集めた軍用の売春宿を持っていた。
>日本が戦争に負け、占領軍を受け入れる際にも、日本政府は米兵向けの慰安所「特殊慰安施設協会(RAA)を設置している。
>(中略)ドイツでは米兵によるレイプが頻発し、沖縄戦でもレイプ被害が甚大だったからである。
現実を記憶するだけでは、未来社会の建設には至らない。
>このような国が、日本の慰安婦を非人道的だと非難するのは片腹痛いといわざるをえない。
どのような国に、日本の慰安婦を非人道的だと非難してもらいたいのか。ないものねだりでは困る。
人びとを理想 (非現実) の世界に導くのは、政治家の役割。それは、どこの国の政治家でもよい。現実の中での迷走に見切りをつける。
自己の意思をはっきり示して、指導力を発揮してもらいたい。
そうでなければ、この種の議論は、ただの時間の無駄になる。不毛の議論ということ。
http://www11.ocn.ne.jp/~noga1213/
http://3379tera.blog.ocn.ne.jp/blog/
投稿: noga | 2013年5月24日 (金) 00時22分