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2012年11月25日 (日)

政党乱立は悪か? -マスコミ報道に疑問 政党はジャムじゃない!-

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    (写真は本の話WEBより)


    民主党、国民新党、自民党、国民の生活が第一、公明党、共産党、みんなの党、社民党、日本維新の会、新党大地・真民主、減税日本・反TPP・脱原発を実現する党、みどりの風、新党日本、新党改革。報道番組の討論に呼ばれる政党はこれくらいだろう。計14党…。こう並べてみると、確かに報道機関が指摘するように、「乱立」という表現がしっくりくる。

    本日
    1125日)放送のTBS「サンデーモーニング」で、この政党乱立について、少し面白い話をしていたので紹介してみたい。

    コロンビア大学ビジネス・スクールのシーナ・アイエンガー(Sheena Iyengar)教授の著作、「選択の科学(The Art of Choosing)」の中に興味深い実験が紹介されている。MBAホルダーの方であれば分かりきった話だと思われるであろうし、逆にあまりビジネスに馴染みのない方だと少し面倒くさい話に思えるかもしれないが、少しご辛抱いただいてお付き合い願いたい。実験の概要は以下のとおり。


    北カリフォルニアにあるドレーガーズ・マーケット。この店は、豊富な食材の品揃えで知られている。その店にジャムの試食ブースをつくり、ある週末には6種類のジャムを、別の週末には24種類のジャムを並べて買い物客の反応を調べてみた。

    24種類のジャムが並べられていた時には買い物客の60%が試食したが、6種類の時には40%しか試食しなかった。これはある程度、想定内の結果だろう。しかし、購買行動は想定外であった。

    24種類のジャムを並べた時には買い物客の3%しか購入しなかったが、6種類しかジャムを並べなかった時、買い物客は30%近くが購入した。つまり、選択肢の数は購入には逆効果をもたらすという結果となった。



    この実験から導き出される結論としては、選択肢を増やすことは必ずしも顧客の購買には繋がらない、ということ。これは、マイケル・ウィーラー(Michael Wheeler)の、「さまざまな可能性のなかから一つを選ぶことは、贅沢な行為であるが、かえって迷いやストレスの原因となることもある。合意形成を早めたければ、選択肢は戦略的に絞り込むのが賢いやり方だ」という解釈に繋がる。

    このような反応について合理的説明を与えているのは、アメリカの心理学者ジョージ・ミラー(George Miller)の、「マジカルナンバー」という理論である。これは、人間は新しく与えられた情報については一度に「7±2」しか頭の中に留めておくことができない。つまり、ほとんどの人間にとって、たくさんの数字や名前を見せられた場合、一度に覚えられるのは5つから9つの間が限度だということだ。

    「サンデーモーニング」では、アイエンガー氏の実験を、街頭インタビューでの、「政党が多すぎてどの党に投票していいのか分からない」、「どの投票に投票しても同じ」と言った市民の反応と結びつけて、多党乱立の現状を批判的に報じていた。

    この番組に限らず、大手メディアはこの政党乱立という状況を肯定的には報道していない。例えば、「14党乱立…有権者困惑『政策の違い分からない』」(msn産経ニュース)、「争点づくり懸命 14政党乱立、戸惑う有権者」(毎日jp)などなど。

    確かに14も政党があれば、どの政党に投票するのがベストなのか判断するのは難しくなるだろう。上述の「マジカルナンバー」を考えれば、それは当然だと思う。しかし、政党の数に惑わされる必要は全くない。

    どの政党、あるいは候補者に投票するのか決定するためのファースト・ステップとして、まずは自分がどの政策を最も重視しているのか考えてみよう。それは、社会保障充実でも、増税反対でも、脱原発でも何れでも構わない。自分の価値観に照らして、「これだけは譲れない」というものがあれば、まずはそれのみにフォーカスする。

    次に、ではどの政党が自分の価値観に適合した政策を主張しているのか確認する。この段階では、テレビの報道番組で示されるフリップや、新聞に掲載される各政党の政策一覧表、あるいはネット上の「ザ選挙」のこのページなども参考になる。

    そして、自身の考えに合致した政党が複数存在した場合、その中で最も自分の主張を反映しているのはどの政党なのか確認する。ここに至れば、検討すべき政党数は、14よりは、はるかに少なっているはずなので、それほど面倒ではないだろう。

    この段階ではもう、どの政党が自分にとってベストなのか決定できているはずだ。もしまだ迷っているなら直感で投票してみよう。有権者となるまで人生を歩んできた人間であれば、その直感もあながち的外れではないと考える。


    最後に、比例で投票する政党が決まったとしても、選挙区ではどの候補に投票していいのか分からない場合。ベースは、支持すると決めた政党の候補者でいいと思う。ただ、その政党の候補者が選挙区にいなかった場合、または、いたとしても何かいけ好かない候補者であった場合にはどうするか。

    選択肢は三つ。(1)支持政党ではなくとも、自分の価値観に近い候補に投票する。(2)「こいつ大嫌い」と思いつつも政党重視で、支持政党の候補者に投票する。(3)白票を投じる。

    これで大丈夫!投票まではあと3週間ほどある。上記のようなプロセスで政党、及び候補者を検討したうえで必ず投票に行こう。例え最終的な選択が「白票」であったとしても、必ず投票には行かなくてはならない。なぜなら、投票にも行かない有権者に政治を批判する権利はないと、少なくとも僕は考えるからだ。

    ジャムを買おうが買うまいが、私たちの生活に大きな影響はない。しかし、政党、そして候補者はジャムとは違う。その組織、政治家は程度の差はあれ、確実に我々の生活に影響を与える。

    ジャムの選択肢は少ない方が購買に結びつきやすいとしても、政党、あるいは政治家の選択肢は少ないよりは多い方が良いに決まっている。中国のように共産党以外に選択肢がない国に比べれば、日本人はものすごく贅沢な悩みの中にいるのだ。問題は、その豊富な選択肢の中で、どれが自分にとってのベストなのか検討する能力、あるいは気力が有権者にあるかどうか次第だろう。

    色々恰好つけた議論をしてきたが、最終的に皆さん伝えたいことは、必ず投票権を行使しようということ。下らないと思う政党もあるであろうし、「何でお前みたいな奴が立候補してるの?」という候補者も存在するだろう。そうではあっても、選択権は僕らにある。彼らの生殺与奪の権利は僕らが握っている。

    主権者たる国民である我々の審判を経ずに、彼らが国政を担うことは決してない。どうです、ちょっと選挙に行ってみようというモティベーションが湧いてきましたか?民主主義国家では有権者が王様(たくさんいる王様のひとりではあるけれど)。王様として国政に関与してみましょうよ!

     


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    コメント

    ははは、Ayakikkiさん、「ご配慮」に感謝します(笑)。そうですね、まずは選挙権を行使すること。それに尽きますよね。僕も今でこそ偉そうなことを言っていますが、20代前半くらいの頃は、ほとんど選挙に行った記憶がないです…。投票率が上がるとともに、期待している結果が出るといいですね!!

    ◇今度こそ・・・

    私も選挙に行きます!
    前回は仕事が多忙で、ついつい怠けてしまったら・・・
    な、なんと!前職候補が惨敗。
    民主党新人候補へ議席が移動。
    これが不幸の始まりでした。
    完全に寝首を掻かれた私。
    民主党さんのおかげで「今年は仕事も暇」だし。
    熟慮も重ねて、これほど待ち遠しい選挙はありません!

    追)今回はMichさんの「ご尽力」を無駄にしないため、私の支持政党は内緒です。

    ( ̄Д ̄;;

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